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ちいさいりゅうのむかしばなし・弐

こちらが続き。天主になります。
ではでは、すずいと追記にどうぞー


【ちいさいりゅうの むかしばなし 終章】









ちいさなりゅうは旅の中で さびしい目をしたあかいおにに逢いました。

mukashi8.jpg

たくさんの嬉しいこと 悲しいこと 辛いことを共にして
いつしかちいさなりゅうは あかいおにに 恋をしていました。
おにも そんなりゅうがすきでした。


たたかいも終わり へいわになって何年かたった あるひのこと。
ちいさなりゅうは 突然に倒れてしまいました。
ひとのうつわには 大きすぎるちから。
大きすぎる力は また 戦いをうみだすだろうと
おまえのやくめは 終わったのだと
そらにいる きいろいりゅうが呼んでいる…

mukashi9.jpg

いくな、と おにはちいさなりゅうの手をにぎっていいました。
いかないよ、と ちいさなりゅうは答えました。



ちいさなりゅうのからだは 日に日にかるくなっていきました。
おにはまいにち ねる時間もおしんで かんびょうをしました。
そんな日が ずっとつづくかとおもえたころ。
ちいさなりゅうは じぶんと おにの手にある念珠をみていいました。

mukashi10.jpg

「たとえ今はなればなれになっても… また逢えるよ、絶対」





つぎのひの朝。
いつのまにかねむってしまったおにのそばには からの布団。

mukashi11.jpg

布団のなかには ちいさなりゅうがつけていた 念珠がひとつぶと
ちいさな きんいろにひかるうろこがおちていました。
おにはそれをにぎったまま いつまでもいつまでも 泣きつづけていました。

mukashi12.jpg





ちいさなりゅうと そのおにがどうなったか
それは だれもしらない
むかし むかしの ものがたり

mukashi13.jpg



゚・*:.。. .。.:*・゜゚・*:.。. .。.:*・゜゚・*:.。. .。.:*・゜゚・*:.。. .。.:*・



このお話から剣風の天童主へと続いていくわけですが…どうでしたでしょうか。どきどき。
一粒だけの念珠。それがキーポイントなのです。
希望があれば…描くかもしれないようなないような(笑)←アバウトすぎ
蘭の住んでた村は「浦壁一族」の村です。浦壁は「裏」の「壁」。
歴史を裏で支える職種や力持つものが揃う一族で、全国に少しづつ散らばっています。
(鬼祓師主の千遥もこの浦壁姓に産まれた故の特別な力という設定)
その力ゆえ命を狙われることも少なくない……皮肉にもそれが蘭の旅立ちのきっかけになります。

そして、巫女はどこかへ無事に落ち延び、家庭を持って…新たに子を授かります。
結局、ただ一度も名を呼ぶ事の無かったわが子。
血が繋がっていた訳ではないけれど、大切に思っていた。
ただ、身分がそれを許さなかっただけ。
腕の中で泣く赤子に、巫女はこう名付けました。

「蘭陵」


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